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元国税調査官が語る税務調査対策 税務総合戦略室セミナー

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固定資産についてのよくある質問について

【質問】稼動休止状態にある機械等の取り扱いは?
この度、新型の機械を購入しましたので、これまで使用していた古い機械を使用することはなくなりそうです。

ただ、しばらくは古い機械も保守点検をすることにより使用可能な状態にしてあります。

この古い機械の税務上の取り扱いはどうなるのでしょうか。


【答】
事業で使用しなくなった固定資産の減価償却費は、所得の金額の計算上、損金に計上することはできません。

しかし、稼動休止期間においても当該機械の点検補修等を行い、いつでも稼動可能な状態にしてある機械については、減価償却費を計上することができます。


【解説】
これは、生産調整等により稼動を休止したものの、いつでも稼動できるように維持補修がされており、相当の期間内に稼動する可能性のあるものを、事業の用に供していないと判断する必要はないと配慮されたものだと考えられます。

他方、例えいつでも稼動できる状態にあったとしても、将来的な生産計画等により稼動するかどうか不明なものや、相当長期間にわたって稼動しないものは、減価償却資産から除く必要があります。

一方、次に掲げるような固定資産については、解撤、破砕、廃棄等をしていない場合であっても、当該資産の帳簿価額からその処分見込価額を控除した金額を除却損として損金の額に算入することができます。

(一)その使用を廃止し、今後通常の方法により事業の用に供する
   可能性がないと認められる固定資産

(二)特定の製品の生産のために専用されていた金型等で、
   当該製品の生産を中止したことにより将来使用される可能性の
   ほとんどないことがその後の状況等からみて明らかなもの

これは、固定資産が現存しているものの、将来再使用する可能性が極めて低い場合や、他に転用される場合であっても極端に使用方法が異なり、資産の経済性が維持できないといった通常の方法による事業の用に供する可能性が低い場合除去できるとしたものです。

しかし、除却した後の生産状態や資産の現状を総合的に判断されるものであり、一時的な生産中止等による除却処理は認められませんので、注意が必要です。



【質問】 前期に一括償却資産として処理したパソコンを
     廃棄するが、 その経理方法は?取り扱いは?


前期に12万円のパソコンを購入し、一括償却資産として3年間で均等償却する処理を行いました。そのパソコンが当期に壊れて使えなくなってしまい、廃棄することにしたのですが、固定資産除却損として処理することができるでしょうか。


【答】
一括償却資産として計上した固定資産については、除却損は計上できません。


【解説】

固定資産の取得価額が20万円未満のものを事業の用に供した場合、法人がその全部又は一部を一括償却資産として処理する方法を選択したときは、一括償却資産対象額を36で除し、これに当該事業年度の月数を乗じて計算した金額に達するまでの金額を損金に算入します。

一括償却資産に計上した資産は、その年において一括償却資産に計上した資産の全体を一つの資産とみなして管理します。

したがいまして、その資産の一部の資産を売却したり、除却したりした場合であっても、その資産についての固定資産売却損益を計上したり、未償却残高を固定資産除却損としたりする等の処理は行いません。

当期以降もそのまま均等償却を続けることになります。

 

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執筆者紹介

税理士


元税務署長・税理士
清水 順
エヌエムシイ税理士法人
顧問税理士


約30年にわたり法人税実務事例
研究を専門に行う。
元国税庁税務大学校教授
元国税不服審判所審判官
元税務署長。
平成17年よりエヌエムシイ税理士
法人のスタッフ育成と税務相談を
専門に担当している


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