先日、弊社のホームページをご覧になった20代半ばの社長様が来社され、次のような節税相談を受けました。「今度の決算で7,000万円位の利益がでそうなんですけど、税金どうにかなりませんか」。
まだ設立4年目の会社様なのですが、今期から急激に売上が伸び利益もでている、今後も上昇傾向にあるとのこと。
現在の税理士が、税金のプロとして何のアドバイスもしてくれないので、もの足りなさを感じている。そして、決算月を聞いてみると、12月とのこと…。
ムリな節税はマイナス効果
社長様の話しを聞き進めると、なるほど予想以上の利益がでても不思議ではないと確信しました。この手の駆け込み相談はよくあるのですが、会社様の実態、取引内容の特徴、実際の会計データ等を、私どもが全く把握していない状況では、残念ながら的確なアドバイスをするのは極めて困難と言わざるを得ません。
さらに、決算月が当月12月となれば、時間的にも打てる節税策に限りがあります。安易に付け焼き刃的な節税を強行すると、会社の手持ち資金が枯渇したり、税務調査リスクが増す恐れがでてきます。
キャッシュアウト「100か40か」
例えば、決算月の間際になって、節税のためだけにムリムリ500万円分の消耗品を購入し経費計上したとしましょう。現在の法人税負担割合は約40%ですので、500万円×40%=200万円の節税ということになります。この場合、購入先に500万円のキャッシュを支払うことになります。
一方で、なんら節税策を打たずに決算を迎えたらどうでしょう。この場合には、税務署に法人税を200万円多く納付することになります。単に税金を払いたくないという理由で500万円を消耗品の購入業者に支払う、あるいは税務署に200万円を納税する、支払先こそ違えども、会社の外にキャッシュが流出することに変わりありません。
丸々、つまりは100%相当の500万円か、40%相当の200万円か、悩みどころです。
大切なことは、節税のための500万円が、お客様企業にとって、将来にわたり利益を生みだしていくうえで本当に価値ある支出かどうか、ということではないでしょうか。
節税の基本的な考え方
私どもの事務所では、お蔭様をもちまして、ご紹介やホームページを通して、毎年40社前後の新しいお客様とのお付き合いがございます。そのお客様企業にとってベストな節税を実現するためには、まず、企業様の実態、社長様の経営スタイル、取引の特徴、お金の流れ等を正確に把握することが、最大のポイントになります。そしてもう一つ、ある程度の時間をかけて節税策を検討し実行することです。
このようなご時世にあっても、毎年数千万円の利益を確保し続けているグループ企業のS社長は、決算月の2ヵ月前になると必ず来社、決算月にもう一回、そして決算月の2ヵ月後にもう一回、という具合に約5ヵ月に亘って、私どもと一緒に、
ご自身で納得のいく節税と申告・納税までの青写真を描かれます。図①をご覧ください。

(クリックすると拡大してご覧になれます)
私どもは、お客様企業と共同で行うこの節税対策を「決算前検討会」と呼び、創業当初より実施してまいりました。次回号では、この決算前検討会の具体的な内容について、解説を試みたいと思います。 |